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症例紹介:部分入れ歯から総入れ歯へ

こんにちは!東京都江東区亀戸の歯医者(入れ歯相談所)あいざわ歯科医院の院長相澤です。今回は総入れ歯(BPSエステティックデンチャー)の症例をご紹介します。

この患者さんは部分入れ歯を使用しておられましたが、入れ歯が合わない、食事の時には外したくなるとの主訴で来院されました。診査したところ残っている歯にいろいろ問題があり、その結果合う入れ歯を作ることができない状況だということが分かりました。

皆さんもご存じの8020運動(80歳で20本の歯を残す運動)の普及により、今やその達成率は50%を超えています。しかしながら85歳で総入れ歯を装着されている方の割合は40%弱です。これはどういうことでしょう???80歳で20本歯が残っていたとしても本当に健康な歯(お亡くなりになるまでしっかり機能してくれる歯)かどうかということを確認せず、ただ歯の本数だけ数えているからこんな結果になるのではないでしょうか。ましてや今は超高齢社会です。残念ながらお亡くなりになる直前まで元気な方は全体の10%以下で、多くの方にとって要介護の期間がある時代です。高齢者の方で体の衰え、または内科的お薬の増加により歯を抜くことができないケースも当院では増えています。さらに体の機能が衰えた状態(フレイル)で入れ歯を作るのはかなり困難な事なのです。確かに歯を残すことは重要かもしれませんが、もっと重要なのはしっかり噛んで美味しく食事ができているかです。私はそれが自分の歯であろうが入れ歯の歯であろうが関係ないと思っています。

当院で歯を残す条件は①虫歯の治療が可能であること②歯周病が軽度で歯ブラシがしやすいこと③歯が傾いたり位置がずれたりしていないこと④入れ歯を作るうえで役立つこと の4つで、かなり厳しい条件となっています。この患者さんは当時75歳だったのですが、残っている歯はどれもこの4つの条件をクリアすることができず、また当院のコンセプトである、フレイルを考慮して75歳までに最終治療を終わらせましょうという考えを説明し納得され、最終ゴールを総入れ歯としました。患者さんからの条件は最期まで一生使える入れ歯にしてほしいとのことでBPSエステティックデンチャーを選択しました。

この患者さんは仮の部分入れ歯から始まり、歯を抜いて即日入れ歯に歯を足す修理を何回か繰り返し、噛める状態を維持しながら最終の総入れ歯までたどり着きました。現在月に1回入れ歯の消毒で来院されますが、まったく日常生活で困ることはなく、美味しく食事をいただいてますとのことで私も嬉しい限りです。

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主訴

入れ歯が合わず食事ができない。

治療内容

診査、診断後、仮の入れ歯を使用し、噛める状態を維持しながら製作。

治療費

約300万円

治療期間

約2年

リスク・副作用

定期的なメンテナンスが必要。

院長 相澤 正之

監修者情報
あいざわ歯科医院
院長 相澤 正之

当院はJR総武線の亀戸駅北口近くに位置する歯科医院です。
「最後の瞬間まで美味しく食べて、笑顔で過ごすために」をコンセプトに、皆様の健康をサポートしております。
特に入れ歯治療に力を入れており、国内外で講演やセミナーも開催しております。

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